ソーラーカーチームがBWSCに向けたテスト走行を行いました


湘南キャンパスで活動するチャレンジプロジェクト「東海大学ソーラーカーチーム」が9月12日から14日まで、秋田県・大潟村ソーラースポーツラインで新型マシンのテスト走行に臨みました。チームは今年10月にオーストラリアで開催される世界最大級のソーラーカーレース「Bridgestone World Solar Challenge 2023」(BWSC)に参戦します。同大会に向けて、東レ株式会社や大和リビング株式会社、ブリヂストン株式会社をはじめ国内外のさまざまな企業から全面的な協力を受けて新型マシン「2023年型Tokai Challenger」を開発。今回のテスト走行は、マシンの性能を確認するとともに、実戦を想定したドライバーのさらなる技術向上を目指して実施しました。

 

 

当日は、約20名のメンバーと総監督兼ドライバーの佐川耕平講師(工学部)、監督の木村英樹教授(同)と福田紘大教授(同)が現地入り。3日間にわたって学生ドライバーの伊坪岳陽さん(大学院工学研究科2年次生)と岡本陽佑さん(同1年次生)らが、ステアリングを握って長時間のドライビングに臨み、コース周回を重ねました。その間、ドライバーはマシンを追走する指令車と交信してタイヤの状態やエネルギー消費量など細部にわたって確認を続けました。

 

伊坪さんと岡本さんは、「今大会からレギュレーションが変更され、四輪から三輪の車体になりましたが安定感は維持されており、とても運転しやすい車体ができたと感じています」と口をそろえ、機械班リーダーの小田侑斗さん(工学部4年次生)は、「空力性能や走行安定性などを向上させるべく、試行錯誤を続けてきました。大会まで残された時間は短い分、集中して最後までやり切りたい」と意気込みを語っていました。また、電気班リーダーの梅田雄大さん(同)は、「発電量の調整やバッテリーなど、まだまだ修正しなければいけない部分があります。メンバー間で密にコミュニケーションを図りながら、よりよい車体に整備していきます」と話しました。佐川講師は、「車体の完成度から、今回は湘南キャンパスを出発する間際までキャンパスで車体の整備を進めるべきかと迷いましたが、実際に走らせたことでまだ判明していない課題が見つかるのではないかと考えました。学生たちもコースでの整備やマシンが走る様子を見て、モチベーションを高めてくれたと感じています」と話し、「BWSCは新型コロナウイルス感染症の影響を受け4年ぶりの開催になります。経験が不足しているメンバーも多くいますが、学生たちには世界一という大きな目標に向け、今回の経験を活かしてさらに技術やチームワークを磨いてほしい」と期待を語りました。

 

マシンをはじめとした機材は19日に空輸でオーストラリア・メルボルンに送られており、メンバーのうち先発隊が30日に日本を出発。同地でマシンを受け取り、BWSCのコースを逆走して下見を行いながら、スタート地のダーウィンへと向かいます。その後、チーム本隊も10月9日に現地に合流し、車体の整備を続けつつ静的車検、動的車検、テスト走行などに臨み、22日のスタートに備えます。