「カーボンニュートラル達成に貢献する大学等コアリション第4回全体シンポジウム」に岩本教授が登壇しました


9月27日にカーボンニュートラル達成に貢献する大学等コアリション第4回全体シンポジウム カーボンニュートラルに向けた国際動向や国際連携-」がオンラインで開催され、本学の岩本泰教授(教養学部人間環境学科)がパネルディスカッションに登壇しました。「カーボンニュートラル達成に貢献する大学等コアリション」は、文部科学省と経済産業省、環境省の先導のもと、カーボンニュートラルの実現に積極的な大学等による情報共有や発信の場とすることを目的として2021年7月に結成されました。東海大学では結成当初から「人材育成WG」の幹事機関及び「ゼロ・カーボンキャンパスWG」のメンバー機関としてそれぞれ参画しています。当日は、参画・協力機関の大学及び企業をはじめ全国から多数の研究者らが参加しました。

 

開会にあたりは、事務局を務める総合地球環境学研究所の山極壽一所長や文科省、経産省、環境省の担当者があいさつ。続いて、ジョセフ・キャナデル氏(オーストラリア連邦科学産業研究機構主任研究員)による基調講演が行われました。キャナデル氏は、自身がこれまで手掛けてきた地球温暖化ガスの計測について紹介。二酸化炭素のほか、メタンや一酸化二窒素なども科学的な根拠に基づいて計測できるようになっていることや、全地球的な動向だけでなくオーストラリアやニュージーランドなど特定の国や地域におけるデータを示し、変化要因の特定についても明らかにしました。

 

続いて行われたパネルディスカッション「カーボンニュートラルに向けた国際動向や国際連携:マルチステークホルダーのコアリション」では、参画機関から8名が議論に参加。岩本教授は、次世代を担う人材育成の側面からコメントし、ターゲット層を明確にして教材を開発することの必要性や、金融経済も含め社会全体を横断して活躍できる人材の育成といった課題を提起しました。最後に山極所長が総括し、「カーボンニュートラルの取り組みでは、自治体やNGO、企業などを束ねるエキスパートの育成が重要になってきています。カーボンプライシングという新しい考え方も広まりつつある中で、産学共同でさらに拡大していくべき時代にもなっています。新技術開発ばかりに頼るのではなく、日本の伝統的な知にも目を向け、既存のインフラも活用しながら目標の実現に向かう発想も重要です」と語りました。