「世界環境デー」に合わせた特別講義を実施しました


教養学部人間環境学科の開講科目「教育概論」(担当教員=岩本泰教授)で6月5日に、国連が制定する「世界環境デー」に合わせた特別講義を実施しました。「世界環境デー」は、1973年に国連総会で制定されて以来、環境に関する最大の国際デーとして国連環境計画(UNEP)が主導しています。今年は公式ホームページ上で世界各国に向けて世界環境デーに関連したイベントの開催が呼びかけられ、3000以上の団体が参加。環境教育やESD(持続可能な開発のための教育)に関する内容の本授業も参加登録し、世界の環境問題をテーマとした特別講義を実施しました。

 

当日は、本授業を履修する1~4年次生約120名が出席しました。岩本教授は初めに、「70年代に世界各国で人間活動が地球環境に及ぼす影響が問題視され始めました。これを受け72年に初めて国連人間環境会議が開かれ、その年の12月には日本とセネガルによる共同提案で『地球環境デー』が制定されました。本学科名の『人間環境』の言葉はここに関係しています。20年後の1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された「地球サミット」では、「アジェンダ21」が採択、翌年の93年には日本で環境基本法が制定され、この法案の中で6月5日は環境の日に定められました」と説明。今回UNEPが呼びかけた関連イベント参加団体のうち、日本からの参加数が少なかったことを受け、「日本からの参加団体は国際的にみても非常に少なく、まだまだ環境問題への意識が低いことがわかります。この授業を履修する皆さんは、世界3000以上の団体の中の1イベントに参加したことを意識し、さらに数十年後の地球環境について考えてみてください」と語りかけました。

 

続いて、地球環境を守るためにどのような行動を取るべきか学生一人ひとりがアイデアを考え、「水筒に飲み物を入れて持ち歩き、ペットボトルのゴミを減らす」「ゴミを分別して資源を循環させる」「世界各国の取り組みを調べて実行する」など多くの意見が上がりました。中でも「SNSでハッシュタグをつけ、環境に関する情報を発信する」という意見に対し岩本教授は、「世界環境デー2024のテーマは、『私たちの土地、私たちの未来。私たちは#再生の世代』であり、再生という言葉は砂漠化の阻止や森林の復旧などを指します。より多くの人にこの問題を考えてもらうためにも、ぜひ『#再生の世代 (#GenerationRestoration)』のハッシュタグをつけて発信してください」と呼びかけました。