IAEA原子力安全基準研修コースを開催しました


東海大学と国際原子力機関(IAEA)による短期研修プログラム「IAEA原子力安全基準研修コース」を、3月11日から14日まで湘南キャンパスで実施しました。同コースは、本学とIAEAが2018年に締結した「原子力安全教育分野における実施協定」に基づき、原子力関連企業の社員や原子力規制機関の職員、原子力工学の大学生・院生などを対象とし、毎年、行われています。対面とオンラインで開催し、日本をはじめインドネシア、マレーシア、バングラデシュなど国内外から約70名が受講しました。

 

期間中は、IAEAの定めた国際的な安全原則や緊急事態への対応手順、安全のためのリーダーシップと管理、過酷事故への対応プログラムなどについて、IAEAのドミニク・デラットレ氏をはじめとする8名の専門家が講義。13日には、「東京電力福島第一原子力発電所の事故とIAEAの安全基準」をテーマに広瀬研吉客員教授(国際原子力研究所)が登壇。2011年に発生した東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて再整備されたIAEAの安全管理基準や対策などについて解説しました。

 

14日の修了式では山本佳男教授(工学部長)とドミニク・デラットレ氏があいさつし、参加者へIAEAから参加認定書が与えられました。対面で参加した全員で写真を撮るなど、和やかな雰囲気のうちに閉会しました。参加者からは、「やはりオンラインより対面で参加したほうが有益だと思いました。近い将来、日本でこの研修を受けたいです」(タイ)、「体系的に理解することが難しいとされている放射線安全と原子力発電所について、専門分野の知識を得ることができました。専門家と話し、直接学べたことは素晴らしい経験でした」(ベトナム)、「全て英語でプロフェッショナルの話を聞く貴重な研修でした。IAEAの安全標準の体系や概要について理解を深めることができてよかったです」(日本)などの声が聞かれました。