エネルギーイノベーション総合展のENEX2024とOffshore Tech Japanに出展しました


東海大学では1月31日から2月2日まで、東京ビッグサイトで開催された「エネルギーイノベーション総合展」(主催:一般財団法人省エネルギーセンターなど)の「ENEX2024~第48回地球環境とエネルギーの調和展~」と「Offshore Tech Japan~海洋産業技術展~」に研究シーズを出展しました。エネルギーイノベーション総合展は、今後求められるGX、DXによる利用最適化、再生可能エネルギーの導入促進、水処理・マネジメント技術の導入促進、再生可能エネルギーをはじめとする海洋資源の利活用に関するさまざまなビジネスマッチングを創出し、持続可能な企業活動やカーボンニュートラルの目標達成を目指す催しで、ENEX2024やOffshore Tech Japanをはじめとした5つの構成展示会(3日間の同時開催展来場者総数:42,034名)が開かれました。

 

ENEX2024には、工学部応用化学科の高尻雅之教授による「カーボンナノチューブ熱電発電デバイス」、総合科学技術研究所の橋田昌樹教授による「固体表面にナノ構造を作る」、長谷川真也教授による「熱から音波を介して冷却や発電が可能な熱音響装置」の3件を出展。熱源に貼り付けるだけで発電できる特徴を持つカーボンナノチューブ熱電発電デバイスや、太陽電池材料にレーザーを照射することで表面に60nm程度の大きさの微細構造を短時間に形成して太陽電池の発電効率向上に寄与する技術、廃熱を入力熱源にして熱音響現象を用いて発生させた音波から電力や冷熱に変換する熱音響装置について、それぞれ研究者や各研究室に所属する大学院生らが説明に立ち、3日間とも多数の来場者が立ち止まって説明を聞いていました。

 

今回が初開催となったOffshore Tech Japanは、再生可能エネルギーをはじめとする海洋資源の利活用に関する展示会で、本学からは静岡キャンパスの海洋学部と海洋研究所の研究成果を出展しました。海洋調査研修船「望星丸」を用いた人材の育成をはじめ、富士川沖にける土砂や植物などの物質移動観測計画、海中の混濁物質やマリンスノーなどの浮遊・沈殿物を観測するビデオカメラ付きセジメントトラップの開発、科学史上初となる洪水起源海底混濁流直接観測を目指す海底設置型混濁流観測装置など幅広いテーマで来場者の関心を集めました。会期中は海洋研究所の平朝彦所長、同次長で海洋学部水産学科の泉庄太郎教授らが質問に答えたほか、調査などでの望星丸など船舶の用船に関する相談を受けました。

学長室(研究推進担当)の岩森暁部長(総合科学技術研究所教授)は、「ENEX2024では、エネルギー分野における本学を代表する研究成果を紹介し、Offshore Tech Japanでも望星丸や海底探査など本学の中でも特徴的な研究について多くの来場者にアピールすることができました。これら世界でもトップクラスのポテンシャルを持つ技術や研究成果の数々をどのように広げ、社会実装につなげていくかが課題であり、このような展示会を通して企業などとの良好なパートナーシップを構築し、さらなる産学連携の機会創出につなげていきたい」と話しています。